タイ仕入れでアマゾン出品
■自己紹介
2012年よりタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。
今回は、タイで仕入れた商品を自分のブランド商品として、日本のアマゾンに出品登録をし、FBA倉庫まで納品するまでの手続きについて解説しています。
タイから直送でFBA倉庫へ納品する方法も解説しますので、タイに滞在されていてこれからタイ仕入れを副業として検討、もしくは日本にいる方でもタイ仕入れを副業に検討されている方の参考になればと思います。
タイ仕入れでアマゾン出品 – 商品仕入れ
まずはじめに、販売する商品がないと何も始まりません。
しかし、やみくもに何でも仕入れれば販売出来るとも限りません。
まずは商品のマーケティングが重要となってきます。
アマゾンで売れ行きの良い商品が何かを見極めます。
その売れ行きを調べるのに有効なツールがモノレートというツールです。
・モノレート
このモノレートは、アマゾンで出品されている商品の販売回数や価格の推移などを無料で見ることが出来ます。
ぜひ、このモノレートはご活用されることをお勧めします。
その上で、利幅が取れ儲かりそうな商品に目星を付けたら、今度はその商品に類似の商品調査をして商品を買い付けします。
タイ仕入れでアマゾン出品 – 自社ブランド
商品を買い付けしたら、その商品をアマゾンで販売するために自社ブランド化します。
自社ブランド化をしなくても販売出来るのですが、ブランド化した方が相乗りされないというメリットがあります。
時間と労力を掛けて、アマゾンで商品カタログを作成したとしても、それに便乗して他のセラーも商品出品して販売され、価格競争で出品価格がどんどん下がっていくと確実に損をしますよね。
それを防ぐためにも、商品にご自分のブランドである商標として「ロゴ」を表示する必要があります。
具体的には下記のような方法があります。
- アマゾン商品出品タイトルの冒頭にブランド名を入れる。
- 商品にブランドタグを付ける。
- 商品をブランドロゴ入りの箱や袋に入れる。
- 商品自体にブランドロゴが印字されている。
- ブランドロゴの入った箱や袋などが分かる画像を商品ページに表示する。
そのためタイで商品を買い付けた場合、商品にタグを付けるか、ロゴを入れた箱や袋を別途用意してそれで梱包して販売するか、もしくは商品自体にロゴを印字してもらうかのどれかを検討する必要があります。
タイ仕入れでアマゾン出品 – アマゾンへ商品出品登録
ここからは、アマゾンへ商品を出品登録するための手続きを解説します。
アマゾンにご自分の商品を出品登録するためには、大口出品者として登録しなければなりません。
結論から言いますと、大口出品者として登録するには2019年12月末現在で月額5,390円税込の費用を支払わなければなりません。
毎月この費用が発生しますので、まだ初心者で商品が売れるかどうか分からない方は、まずは小口出品者として既に出品されている商品への出品をお勧めします。
そしてコツが掴めるようになってから、大口出品者への登録が良いかと思います。
商品登録
商品登録するには、下の画像の通り商品登録画面から「商品を新規に登録する」から入っていきます。
小口出品者の場合だと「この商品を新規に登録する」という表示がありません。
そして、ご自分の商品に合った商品カテゴリーを選択していきます。
下の画像が商品登録の際の詳細入力画面です。
この画面で商品登録に必要な全ての情報を入力してきます。
このアマゾンへの商品出品登録手続きには大きく分けて2通りあります。
それは、製品コードと言われるJANコードを取得してから出品する方法と、製品コードを免除申請してから出品する方法です。
それぞれ下記の通り説明します。
JANコード登録と生成手続き
日本の製品コードと言われるJANコードを取得するためには、一般財団法人流通システム開発センターと言われる機関に登録しGS1事業者コードを取得した上で、GTINと言われるJANコードを取得する必要があります。
これは個人でも法人でも登録が可能で、日本で商品を流通させるためには必須な手続きとなります。
結論から先に書きますと、登録するのに16,500円(2019年12月現在)の費用が掛かります。
⇨GS1事業者コードの登録はこちら
費用をコンビニなどで支払うと、約1週間程して流通システム開発センターから登録住所宛に普通郵便の冊子が届きます。
そしてその冊子内に登録用のウェブサイトとID、初期パスワードが記載されていますので、それに従い登録手続きを進めます。
以上で、商品毎にJANコードの生成が可能となり、そのJANコードを使用してアマゾンの商品登録ページでJANコードの入力が可能となります。
なお、アマゾンの商品登録ページでJANコードを入力しようと際に「商品コード(JANコード等)」という項目があるのですが、そこで選択するコードの種別にJANコードという記載がないのでEANを選択します。
なぜこの機関に登録する必要があるのか
それは、一般財団法人流通システム開発センターが国際機関であるGS1に加盟しているからです。
GS1は当センターが加盟する流通コードの管理及び流通標準に関する国際機関です。
引用元:一般財団法人流通システム開発センター
GS1とは
GS1とは、ベルギーのブリュッセルに本部を置く、世界中で流通している商品の流通コードの管理と流通標準に関する国際機関です。
現在世界中で110以上の国と地域が加盟しています。
※こちらがGS1本部のウェブサイトです。
一般財団法人流通システム開発センターは、GS1 JapanとしてGS1に加盟登録しているので、日本でも事業者が商品を流通させるためには、流通システム開発センターに登録する必要がある訳ですね。
GS1事業者の登録手続き
まず、GS1事業者コードを取得するために流通システム開発センターに登録します。
個人でも登録が可能です。
GS1事業者コードの登録はこちら
次に、GTINと言われるコード登録手続きです。
このGTIN登録手続きは、上記で説明した通り冊子内に詳しい情報が書かれているので、GS1事業者として登録された後に冊子の通りに登録を進めれば難しい事はありません。
ちなみに、GTINとは商品・サービスに対するGS1標準の商品識別コードのことです。
JANコードとは、このGTINコードの1種で日本では主に13桁と短縮版の8桁の利用が可能です(他にも企業間の取引単位である集合包装用に14桁も存在します)。
製品コードを免除申請してから出品登録
上記のようなJANコードを登録して商品登録が面倒な方は、そもそもの製品コード登録を免除申請してアマゾンに商品登録することも出来ます。
製品コード免除申請はこちらから
この製品コード免除申請は2018年10月より簡素化されました。
以前はエクセルファイルに商品詳細を記入して送らなければならなかったり複雑でしたが、現在(2019年12月)では、
- 商品カテゴリー選択
- ブランド名入力
- 商品名入力
- 商品画像2枚以上添付
わずかこれだけの作業で完了します。
あとはアマゾンの審査を待つだけです。
アマゾンの審査が通れば、そのブランドでの商品追加の際には、再度製品コード免除の申請をする必要はありません。
商品登録の際の商品画像
アマゾンで商品を販売するための商品画像の登録は最も重要な作業の1つです。
商品のメイン画像の背景は純白でなければ商品登録が出来ません。
ここでいう純白というのはHTMLカラーコードで【#FFFFFF】である必要があります。
いかにスタジオ内で背景を真っ白にして商品を撮影したとしても、人間の目では分からないほどの色の違いがあるとメインの商品画像としては認められません。
商品画像の編集には下記のPIXLRがお勧めです。
⇨PIXLR
また、商品本体の画像の縁部分はギザギザしていてはいけなかったり、商品画像が全体の85%以上なければならないなどの細かい規定があります。
ただ、この厳しい写真審査はメイン画像の1枚のみです。
その他の商品画像は背景が何色であっても、画像に文字が書いてあっても問題ありません。
タイ仕入れでアマゾン出品 – アマゾンFBA倉庫へ納品
さて、アマゾンでの商品登録も無事に済ませたら、あとは商品を梱包してFBA倉庫へ納品しなければなりません。
商品の梱包
商品を納品するために、一つずつ商品を袋や箱に詰め梱包していく必要があります。
その際に気を付けなければならないことは、軽量の物はなるべく小さくして容積を取らないように梱包することです。
軽量の物だと、送料が安くなると思われる方もいるかと思いますが、国際物流の航空便では容積がかさばる物だと箱の寸法の総和が実重量を超過している場合は、容積重量で料金を算出しますので、容積が大きいとその分送料が高くなります。
そのため出来るだけコンパクトに纏める努力が必要です。
そうでなければ、空気を運ぶために送料を支払わなくてはならなくなります。
この点について、下記の記事を参考にして頂ければと思います。
アマゾンセラーでの納品手続き方法
商品をFBA在庫に振り分けます。
在庫管理画面から、登録されている商品一覧が表示されると思います。
そしたら、FBA倉庫へ納品したい商品にチェックを入れ「Amazonから出荷」を選択します。
すると一般在庫だったものがFBA在庫に切り替わります。
その後は「在庫商品を納品/補充する」からFBA納品プランの作成手順に入ります。
FBA納品プランの作成手続き
FBA納品プランの作成手続きで必要な手続きは下記の通りです。
- 発送元住所(タイからの発送元住所を入力します)
- それぞれの商品の納品数量
- ラベル貼付は誰が行うか(出品者またはAmazon)(アマゾンに設定すると1個あたり60円の手数料が発生します)
- バーコードラベルを印刷しそれぞの商品へ貼付。
- 輸送箱の数量入力
- 輸送箱の重量と寸法(cm)を入力
- 配送ラベルの印刷し輸送箱に貼付。
輸送箱の蓋をしっかりと閉じて、印刷した配送ラベルを貼付して納品準備は完了です。
クーリエでの発送および輸出書類の作成
タイからクーリエと言われる配送業者で日本のFBA倉庫へ納品するには、国際物流となるためコマーシャルインボイスとAWBという輸出書類を作成しなければなりません。
FedExやDHLのウェブサイト上でそれらの輸出書類の作成が可能ですが、日本とタイの通関を通すために、商品の細かな詳細情報を記入しなければなりません。
日本語で対応出来れば良いですが、英語で記入する必要がある可能性もあります。
そして、荷物をクーリエに引き渡すにはそれぞれ2通りの方法があります。
それは、それぞれのクーリエのウェブサイト上から荷物の集荷を予約する方法と、ご自分が荷物を直接クーリエの営業所に持ち運ぶ方法です。
荷物が軽量かつ数量も少なければご自分で持ち込む方法でも良いかと思いますが、大量かつ重量物の場合には、ご自分で持ち込む方法だと相当な労力と費用がかかるため、予め集荷に来てもらう方法に慣れておいた方が良いと思います。
荷物の集荷人に取りに来てもらう場合では、予め輸出書類を準備しておいて荷物と共に輸出書類を渡さなければなりません。
そして荷物を集荷人に引き渡したら、FBAへの納品手続きは完了です。
まとめ
如何でしたでしょうか。
一通りざっとタイで商品を仕入れて、アマゾンのFBAへ納品するまでの手続きを解説しました。
タイ仕入れでアマゾンへ出品して稼いでいくのに、色々と面倒なことも多いかと思います。
また費用も、JANコード取得する場合は16,500円と大口出品者として登録する場合の5,390円が掛かったりと初期投資が発生します。
しかし、一度アマゾンへ出品をしてしまえば、後は商品が売り切れる度に補充をするだけなので、自動販売機に商品を補充するのと同じで勝手に商品が売れてしかもアマゾンが配送までしてくれるので簡単に一つの商売が出来上がります。
ただ稼げる商品を探すのは簡単ではありません。
そのためには、まず冒頭で説明したようなモノレートなりで利幅の取れる商品調査が大事なのではないかと思います。
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商品買い付けの交渉やロゴ作成の際のタイ語通訳なども対応しています。
ご質問などある方は、下記のお問い合わせよりご連絡下さい。