タイで交通事故

タイで交通事故

 
タイで車で事故ってしまったんですけど、どうしたら良いですか?まずは警察を呼んだ方が良いでしょうか???

■自己紹介
2012年からタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。


今回は、タイで交通事故に合ってしまった場合の具体的な対処方について解説しています。


車やバイクなどの車両を運転されていた場合の事故や、歩行時に事故に合われた場合の事故での対処法についてご紹介させて頂いておりますので、ご自分が事故に合われた場合の参考にされてください。

日本で保険に入っておきましょう

いつどこでタイで交通事故に会うか分かりません。
まずは、日本で保険に入っておく事を強くオススメしています。


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物損事故のみの場合

タイでの事故の場合、まず結論から言いますと、

まず初めに現地の保険会社に電話をします

日本では警察にまず先に電話連絡するのが一般的ですが、

タイでは警察に事故の電話連絡をしても、多くの物損事故の場合は相手にしてくれません。

物損の程度がどの程度かを見極める必要があるので、まずは保険会社に電話連絡をして、事故調査担当者に現場へ来てもらいます。

事故発生からの流れ

  1. 保険会社に電話連絡
  2. 事故発生場所を伝える
  3. 事故調査担当者が現場に駆けつける
  4. 事故の過失割合を話し合い
  5. 書類作成・書名する

事故現場での対応は以上の流れです。

具体的に説明します。

1.保険会社に電話連絡

事故が発生した直後、車を端に寄せ
保険会社にご自分で電話連絡をします。

タイで交通事故

車のフロントガラスにこのようなステッカーが貼ってあると思いますので、そこの電話番号へ連絡します。

2.事故発生場所を伝える

この際、保険会社に日本語のオペレーターがいれば良いですが、大抵英語での会話になるかと思われます(タイ語が出来ればベストです)。

3.事故調査担当者が現場に駆けつける

保険会社からバイクに乗って、保険会社の事故調査担当者が現場に駆け付けます。

事故発生場所にもよりますが、バンコク都内であれば

30分から1時間以内で来てくれると思います。

この事故調査担当者も大抵は英語が話せません。

もし、ご自分で会話が難しいようでしたら、会社もしくはタイ語が話せる信頼できる知人に電話して、対応してもらったほうが良いでしょう。

また、相手方も同様に保険会社に電話連絡しますので、

相手方の事故調査担当者も現場に駆けつけます。

4.事故の過失割合を話し合い

相手方と事故の過失割合をその場で話し合います。

相手方が完全に自分の非を認めている場合

ご自分の保険会社の事故調査担当者と
相手方の保険会社の事故調査担当者の

双方に相手方の非を認めている事実を確認してもらい、

書類を作成してもらいます。

相手方が事故の非を認めない場合

事故の相手方が事故の非を認めない場合、

お互いに事故の過失の原因を話し合い、過失割合をその場で決めます。

大抵は、タイ人は細かいことはあまり気にしないので、半々となることが多いかと思います。

つまり過失割合といっても、100%、50%、0%のいずれかになる可能性が高いです。

5.書類作成・サイン

過失割合が決まったら、事故調査担当者に過失割合を確認してもらってから、書類を作成してもらい署名をして終了です。

この際、きちんと双方の事故調査担当者に互いの過失割合を確認してから書類作成してもらいましょう。

事故後の流れ

後は、故障した箇所を修理に出し、その請求書を保険会社に提出すれば、その後のことは保険会社で対応してくれます。

人身事故の場合

ご自身が被害者の場合

もし、タイで歩行時に事故に合った場合はどうすれば良いでしょうか?

その場合、もし車両がきちんと止まって対応してくれれば良いですが、

中には逃走する加害者もいるので非常に注意が必要です。

それぞれの対処法について説明します。

加害者が止まってくれた場合

まずご自身が怪我をされた場合、
真っ先に病院に行くことを優先しましょう。

もし歩行困難な場合は必ず救急車を呼びます。


相手方もいるので、相手方に連れて行ってもらっても良いと思います。


軽傷で当日に帰宅可能な場合でも、
入院が必要なほどの大怪我の場合でも、

病院の治療費は相手方の保険会社からの支払になるので、
必ず加害者に保険会社へ連絡してもらい、
保険会社から病院に連絡してもらう必要があります。

怪我の程度が軽傷で治療費も小額の場合、
その場で相手方に支払ってもらって終了となる事もあります。


病院の先生には、診断書は必ず発行してもらっておきます。

警察署や保険会社に提出する際に必要になります。

加害者が逃走してしまった場合

もし、事故直後に加害者に逃走されてしまった場合、
残念ながら相手を探し出す手段がないと、


相手を特定するのは非常に困難になります。その手段とは、
・事故直後にお持ちの携帯電話でナンバープレートを撮影する
・警察に依頼し、近くの防犯カメラの解析を求める
・事故目撃者に加害者のナンバープレートを聞く

基本的にこの程度しかありません。

いずれにしても、ご自身に怪我がある場合は、
病院に行き医者に診断書を発行してもらいます。

ただ、この際の治療費や診断書料はご自分の負担となります。

そしてその診断書を持って、警察署に行きます。

もし、ご自分の携帯電話で加害者のナンバープレートを撮影されていれば、それを提示し相手車両を特定してもらいます。


ご自分の連絡先を警察に告げ、
加害者を特定される連絡を待ちます。

数日後、幸運にも加害者が特定されれば、
加害者は警察署に呼ばれますので、
ご自身も警察署に出向きます。

そして加害者に治療費などの請求をします。

この際、慰謝料という名目の請求は基本的に出来ません。
例え出来ても交通費程度の微々たるものです。

タイでは基本的に実費請求のみで終了となります。

私の実体験

以前、私も道を歩いていた時に車に体をぶつけられた事がありました。

その際、加害車両に逃げられてしまいましたので、
私は急いで加害車両のナンバープレートを携帯電話のカメラで写真を撮りました。

それを証拠写真として警察に提示したおかげで、
加害者は警察に捕まりました。

その時の証拠写真がこちらです。

タイで交通事故

警察の事故調書へのサイン

人身事故の場合、警察に現場もしくは病院などで事故調書を作成してもらえます。

しかし、安易にその事故調書にサインはしない方が賢明です。

事故調書は全てタイ語で書かれているので、調書の中身がどのように書かれているのか、

タイ語が読めなければ我々日本人が理解することはほぼ不可能です。


基本は加害者側が病院の治療費などの補償をするという事が事故調書に書かれていますが、

事故当日の治療費を一回払ったのみで、

その後の通院費や入院費などが支払われないといったケースが多々あるのです。


加害者に過失があり、病院など治療費が発生し加害者からの支払いがない場合、裁判所へ損害賠償請求で訴えることが出来るのですが、


警察の事故調書に「治療費を支払う事で責任を果たす」などの文言が書かれていた場合、

一度支払いがされた事実のみでその後の請求が出来なくなるケースが多々あるのです。


事故調書のサインの際は、タイの弁護士などに相談されて
一緒に確認して頂いた上で、サインするようにされた方が良いです。

交通事故関連のタイでの弁護士は、
タイ在住支援法律事務所がお勧めです。

タイでの加害者側の補償について

タイでも、事故で負った怪我や後遺症などの補償は
当然、加害者側の責任になります。

しかし、加害者側が任意保険に入っていなかったり、
何も資産も持っていない場合はどうでしょう?

その場合、将来的に治療費は支払われなくなる可能性が非常に高いです。

タイ人の任意保険加入率は、全体の僅か3割~4割程度しかいないと言われており、

事故の加害者が任意保険に加入している可能性は非常に低いと考えておいた方が良いです。

そのため、タイで生活するには事故に合わないよう
最善の注意が必要です。

ご自身が加害者の場合

もしご自身が車両を運転中、歩行者に怪我をさせる人身事故は起こしてしまった場合は、

上記で説明したことと同じことをされる必要があります。

つまり、被害者を病院に連れて行き、
治療費などは保険会社に支払ってもらった方が最善策と言えます。

もし、現場から逃走し後日警察から連絡があった場合、
罰金刑や懲役刑に処される可能性がありますので、
逃走は考えないほうが身のためと言えます。

タイで交通事故 – まとめ

以上をまとめますと、下記の通りです。

  1. 物損事故の場合は、保険会社に電話して対応してもらう
  2. 人身事故の加害者の場合、被害者を病院に連れて行く
  3. 人身事故の被害者の場合、加害車両の写真を必ず撮る
  4. 警察の事故調書には、サイン前に弁護士に相談する
  5. とにかく事故に合わないよう、最善の注意をする

以上です。
どなたかの参考になれば幸いです。

ご質問などある方は、下記のお問い合わせよりご連絡下さい。

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