タイの新型コロナウィルスの現状について
■自己紹介
2012年からタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。
最近の新型コロナウィルスの影響で、タイへ無事に入国できるのか、もしかしたら入国時に隔離されてしまうのではないか、など不安に感じられている方も多いのではないかと思います。
そこで今回は、最近流行している新型コロナウィルスのタイ国内の現状について解説していきます。
これからタイへ渡航されるご予定の方に参考になれば幸いです。
タイの新型コロナウィルスの状況について – タイの現状
これからタイへ行かれる事を検討されている方も多いのではないでしょうか。
結論から言いますと、今の段階ではタイ入国時に「隔離」されるような事態にはなっていません。
ただし、タイ入国時の検疫はかなり強化されているというのが現状です。
タイ保健省から発表されている内容によると入国検疫の段階で37.5度以上の熱と咳の症状がある方は、検査を受けるため病院に連れて行かれますので、ご自身にそのような症状がある場合は、病院に連れて行かれる覚悟が必要かと思われます。
しかし、もし熱の症状が治まらなかったり、悪化した場合は実質的に「隔離状態」になると思われるので、少しでもそのような症状がある方はタイのみならず海外への渡航は延期された方が良いでしょう。
海外の病院で数日間も隔離状態となるよりかは、日本の病院で治療を受けた方が安心ではないでしょうか。
タイの新型コロナウィルスの状況について – タイ人達の反応
現在、2020年2月26日時点でタイ保健省はタイ国内の感染者数は40名と発表しています。
タイ保健省のホームページで感染者数を公表しているので、こちらからご覧になれます。
感染者数が他の国に比べて少ない事について、タイ国民からすると誇らしいと思っているのかも知れませんが、その数が少ない理由をタイ人は下記のように考えているようです。
- タイの気候は暑いからウィルスがすぐ死滅する(蔓延しない)
- タイの医療水準が高い(世界で6位にランキングしている)
- タイの薬が強くてウィルスによく効く(抗HIV薬とインフルエンザ薬)
どれも信憑性は不明ですが、病院が検査をする体制が整っていなく、検査をしなければ感染者数は上がらないのが実際のところではないかと思います。
実は、筆者も最近バンコク都内で発熱(39度)・咳・喉の痛み・鼻水などの症状が出て(日本からの渡航者との接触後)ある程度大きい病院へ2ヶ所行きましたが、新型コロナウィルスの検査どころか血液検査すらしてもらえませんでした。
医者からは新型コロナウィルスの検査をするには、もっと大きな病院に行かなければならないと告げられましたが、その手配や紹介などはありませんでした。
日本でも新型コロナウィルスの検査をなかなかしてもらえないというニュースを見て知っていましたが、タイでも全く同じような状況となっています。
要は、むやみに感染者の数を増やしたくないのでしょう。
もしかしたら政府から圧力が掛かっているのかも知れませんね。
恐怖の連鎖反応
バンコクでタイ人たちの反応を見てみると、筆者の意見では過剰反応し過ぎているというのが第一印象です。
日本での感染者が多い事に触れて、これから日本へ渡航予定のある友人のタイ人に対して、なぜ日本行きを中止したり延期することを検討しないのか罵倒したり言い争っていたり、出張で日本から来る日本人に対し「なぜタイに来るのか」と悲観したりしています。
タイ人たちは自分が罵倒されるのを嫌がり、日本へこれから行くことや行ってきた事実を隠そうとする動きも見られます。
本日2月26日(水)のニュースでは、北海道へ旅行に行って来たタイ人が風邪の症状を訴え病院へ駆け込み、渡航歴を聞かれた際に日本に行ったことを隠していたことが判明しました。
そのタイ人は検査の結果新型コロナウィルスに感染している事が判明し、病院側も渡航歴で日本へ行ったことを伝えられていなかった事から万全な感染予防対策を実施していなかったため、現在医師を含め感染を確認中だとの事です。
タイ人たちは極度に感染することを恐れている感じがします。
マスクの入手状況
タイでもマスクが不足しています。
タイでは以前よりPM2.5という大気汚染が原因でマスクの需要は元々ありましたが、今回の新型コロナウィルスの影響でその需要に拍車がかかり、よりマスクが入手しずらい状況となってしまいました。
しかし、街中の薬局では時間指定でマスクを販売していたり、駅前では役所の担当者が無料でマスクを配っていたります。
深刻なマスク不足とまではいきませんが、マスクが入手しずらい状況であるのは変わりありません。
まとめ
以上をまとめると、少しでも熱や咳などの症状がある方はタイに限らず海外への渡航を中止か延期される事を検討された方が良いと言えるのではないでしょうか。
言葉が通じない海外の病院で実質隔離状態で過ごすよりも、日本の病院で自由に会話もできて過ごす方がよっぽど安心できます。
まだまだ終息する気配の見えない新型コロナウィルスです。
海外への渡航計画は慎重に。