タイで起業
■自己紹介
2012年からタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。
今回は、筆者がタイでお店を出店したときの実体験をご紹介します。
既にお店は閉めてしまいましたが、出店までの経緯と失敗の原因などについて記載しています。
これから、タイでお店や起業をされたい方の参考になれば幸いです。
タイで起業 – もりもりしゃぶ
まず、簡単に私が出店したお店のご紹介をさせて頂きます。
既に数年前になりますが、バンコク都内で「もりもりしゃぶ」というしゃぶしゃぶ屋を出店いたしました。
従業員は雇わず、家族経営で何とか切り盛りしていくつもりでした。
出店場所
出店場所はこちらです。
サパンタクシン駅から徒歩3分くらいに位置しています。
今はマッサージ店になっているところです。
近くには、美味しいタイ料理店や大型ショッピングセンター、ケリーとうい宅配業者などがあります。
筆者が出店した場所は、目の前が道路の高架下という場所でした。
立地の選定
なぜ、この場所に決定したかといいますと
- バンコク都内
- 駅近
- 家賃が安い(20,000バーツ)
などが理由です。
出店までに要した期間
出店計画を立ててから、凡そ1ヶ月半程で準備は整いました。
居ぬきではなかったので、前オーナーの店の形態を全て新しく変えていちから店作りを始めました。
改装工事
出店前と出店後がこちらです。
外観
店内の様子
改装前 改装後
キッチンの様子
改装前 改装後
この「もりもりしゃぶ」の出店で最も苦労したのが、この改装工事です。
電機系統以外全て自分でやりましたので、本当に苦労したのを覚えています。
準備した機材
出店までに準備した主な機材がこちらです。
- 大型と小型の冷蔵庫
- カウンター
- レジ
- テーブルと椅子(8席分)
- 電磁調理器(8席分)
- ガス
- 店の看板
- 鍋やお皿、お玉、お箸など各種
- 肉のスライサー
しゃぶしゃぶ屋の運営に必要な物は全て一通り用意しました。
メニュー
お店のメニューです。
ビュッフェ ドリンク アラカルト
基本は、255バーツで食べ放題のビュッフェでドリンクは別料金としていました。
少量で食べたい方のためにもアラカルトのメニューを用意していました。
こういうのも、全て自分たちで作りました。
いざ開店へ
開店日は当社の設立日と同じ1月23日です。
当初は嫁の友達が来てくれて賑やかにやっておりましたが、さすがに毎日毎日は来てくれず店はあっという間に静かになりました。
店の宣伝を打とうと、タイ語の宣伝広告を作り、私自らが駅前でビラ配りをしたり近くのお店に配布して回ったりしていた事もあります。
その甲斐もあってか、次第にお店にお客さんが入ってくるようになりました。
営業中のアクシデント
近くにケリーという宅配業者の会社があったため、そこの従業員が仕事帰りに大人数で食べに来てくれたことがあり
助かりましたが店の中は大忙しで、しまいには大混乱に陥りました。
8席全ての電磁調理器を使用し、クーラーもガンガンにかけていたら、ブレーカーが落ちて半分側が使えなくなってしまったのです。
お客さんは、しぶしぶ残り半数ほどの席でぎゅうぎゅう詰めになりながら召し上がっていましたが、
時間内に思う存分食べられず、さぞ不満だったことと思います。
電気の容量を事前にしっかり調べておくべきだったと大失敗を経験しました。
創意工夫
お客さんの数が減り続け、何とかお店を繁盛させようといろいろな創意工夫もしました。
- 値下げ
- ステーキメニューの追加
- 花形に切り取った豚肉しゃぶ
しかし、どれも余計な手間や費用をかけただけで根本的な問題解決には至らなかったのです。
タイで起業 – 閉店
お客さんの数は減り続け、最終的に資金繰りが回らずお店は半年ほどで閉めてしまいました。
今思えば、失敗の原因は下記の通りだったかと思います。
- 十分な資金を準備していなかった。
- 仕組み作りがしっかり出来ていなかった
十分な資金を準備していなかったについて
今回、出店にかかった費用は全て自己資金で100万円も満たなかったと思います。
今思えば、さすがのタイでもたった100万円での出店はあまりにも無謀だったと思います。
仕組み作りがしっかり出来ていなかったについて
筆者としては、もっと営業に出たり宣伝広告を打ったりと、店の認知度を広める活動をするべきだったと反省しています。
実際の業務は、全て嫁に任せようと考えてスタートしましたが実際は嫁にすべての業務を任せることは不可能でした。
- スライサーで肉を切り
- お皿に盛り付け
- スープを常時切らさないよう作り置きしておく
- お客さんからオーダーを受ける
- 会計
- 皿洗いや清掃、
- 翌日の仕込みなど
全てを一人で切り盛りするのは当然ながら無理でした。
実際の業務はタイ人を雇い、嫁を管理者として彼らで上手く店を回せられる仕組み作りをしておくべきだったと反省しています。
まとめ
筆者の実体験に基づいたタイでの起業についてですがまとめると以下の通りです。
- 1年間は持ちこたえられる十分な資金を準備しておくべきだった
- タイ人を雇い、彼らで回せる店作りに専念するべきだった
- もっと、徹底して営業に出かけたり、宣伝広告をするべきだった
以上です。
これからタイにて起業をされたい方の参考になれば幸いです。
ご質問などあれば下記のお問い合わせよりご連絡ください。