タイで解雇された場合

タイでの解雇

タイで解雇された場合

 
タイで普通に働いていて、もし解雇されたらどうするんですか?

こんにちは、2012年よりタイで生活しているNOSE YUJIです。


今回は、私の実体験でタイで働いていた会社を解雇され100万円超の退職金を得た時の話をご紹介したいと思います。


タイの労働者保護法と解雇保証金について解説していますので、すでにタイで働かれている方やこれからタイで働こうと検討されている方の参考になればと思います。

タイで解雇された場合 – 解雇保証金

まずタイで働く日本人は基本的には、日本から来る駐在員か、元々タイに住んでいて現地で採用される人がほとんどだと思います。


タイで働く上で国籍関係なく、従業員は当然ながらタイの労働者保護法に守られるようになる訳です。


労働者保護法の第11章に解雇保証金について規定があります。


解雇保証金とは、勤続年数に応じて最終賃金の数ヶ月分を支払わなければならないもので、勤続年数が多ければ多いほど支払われる解雇保証金が大きくなります。


勤続年数と解雇保証金の関係を以下の表にまとめます。

No.

タイ子音

頭子音

五十音

例 文/発 音


1


k-
(g-)

か行
(が行)

Kài(Gài)


2


kh-

か行

khài


3※


kh-

か行

khuat


4



kh-

か行

khwaai


5※



kh-

か行

khon


6



kh-

か行

ràkhaŋ


7



Ng-

ŋuu(んぐぅ)


8



c-
(J-)

じゃ
じゅ
じょ

Caan(じゃぁん)


9



ch-

ちゃ
ちゅ
ちょ

chìŋ(ちんぐ)


10



ch-

ちゃ
ちゅ
ちょ

cháaŋ(ちゃぁんぐ)

昨年の5月に法改正があり、20年以上の場合も400日分の解雇保証金も制定されました。


要は、この上記の勤続年数を働いている間に使用者から解雇通告された場合は、解雇保証金を受け取る権利があるのです。

特別解雇保証金について

使用者は、事業所移転に伴い従業員を解雇通知をする場合は、予め30日前までに通知をする必要があるとされています。


また、その事前通知をしない場合は30日分の賃金を支払う義務があると定められています。


つまり上記の解雇保証金に追加で30日分の賃金を支払われることになります。

不正行為があった場合

ただし、もし従業員が不正を働いた場合には解雇保証金は支払わなくても良いと規定されていますので、気を付けましょう。


どのような不正行為を働いた場合に解雇されても解雇保証金は支払われないかについて、下記に記載しましたので参考にしてください。

(1). 職務上の不正を行いまたは使用者に対し故意に刑事事件を犯した

(2). 使用者に対し故意に損害を与えた

(3). 使用者に対し過失により重大な損害を与えた

(4). 就業規則・規律または使用者の適法かつ正当な命令に違反し、使用者が書面により警告を行った。
ただし、重大な違反の場合には使用者の警告を要しない。
警告書は労働者が違反行為を行った日から 1 年間有効である。

(5). 合理的な理由なくあいだに休日があるかないかにかかわらず 3 日間連続して職務を放棄した

(6). 最終判決により懲役刑を受けた
(6)の場合において、過失または軽犯罪の場合、使用者に損害を与えたという理由でなければならない。

出典元:労働者保護法

タイで解雇された場合 – 実体験

タイでの解雇

以前、私はタイで勤めていた会社で上記に挙げるような不正行為を行った事はありませんが、業績が傾いたという理由付けで解雇させられるという経験をしました。


実際のところは、業績が傾いたからという理由ではなくその直前にMDと口論をしたのが原因です。


解雇理由に、業績不振のため当時2人在籍していた日本人の内1人を減らす必要があると言われ、私が日本本社の社長に解雇通告をさせられ即日解雇。


そしてその翌日には既に新しい日本人を採用しているという顛末。


しかも、その直前の口論の内容とは新規事業を巡ってのもの。


何か意見を言えば解雇するという古い体制の会社そのものでした。


解雇させられる前に解雇保証金として100万円超を受け取りましたので、
私としては納得した上での退職でしたが。


今となっては文句はありません。


実を言うと、私の前にも私がその会社に入社した当時にいた前MDが、同じように日本本社の社長に解雇をさせられ同じく100万円ほどの現金をもらっていました。


理由も同じようなものです。


要はそう言う体制の会社なのです。


こういう会社は時代の流れと共に今後は少なくなっていくと思いますが、まだこれからタイで頑張って働いていく人は同じ目に合わないよう、十分気を付けて頂ければと思います。


中には、上記に書いたような解雇保証金を支払わないで解雇させるような会社もありますので、泣き寝入りしないように、しっかりとタイの法律を調べて何かあった場合は弁護士なり裁判所に訴える必要もあると私は思います。

労働問題の管轄裁判所

もしタイで勤めている会社と何か問題が発生した場合は、下記の裁判所に相談に行く事をお勧めします。


労働問題を取り扱っているバンコク都内の裁判所です。


MRTフアランポーン駅の近くに位置していますのでアクセスしやすいと思います。

裁判所名:Central Labour Court and Pathum Wan District Court
住所:404 Rama 4 Road, Mahaprutharam, Bang Rak, Bangkok 10500
地図でいうと下の場所です。

何かご質問がある方は、下記のお問い合わせよりご連絡頂ければと思います。

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