タイ語の通訳

タイ語の通訳

 
最近はタイ語通訳のフリーランスも増えてきたけど、タイ語の通訳を頼みたい場合どういうところに頼めばいいかな。

■自己紹介
2012年よりタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。


今回は、これからタイ人とのコミュニケーションをタイ語通訳者を通して検討されている方に、タイ語通訳者を選定される基準について解説しています。


一般的なタイ語通訳について解説していますので、参考になれば幸いです。

タイ語の通訳 – 通訳者の選定

あなたがタイ語通訳を依頼される際、どのような基準で通訳者を選定されると思いますでしょうか。


これは、結論から申し上げますと業界や専門用語に特化した通訳者を選定されると間違いはありません。


タイ語通訳者は通訳会社から紹介してもらう事が出来ますが、今ではフリーランスとして対応している人もいます。


あまり良くないのは「どんな分野でも対応出来ます」ですね。


つまり専門分野を持っていないという人です。


日本語とタイ語の一般会話の通訳者であれば、それぞれの会話が出来るハーフの子供でも十分つとまります。


しかし、社会人として仕事をするにはそれぞれ業界の専門分野の言葉が分からないと仕事は出来ません。


業界とは、

法律業界
医療業界
IT業界
航空業界
建設業界
・・・など


それぞれ専門用語がありますよね。


通訳者として、一般会話は出来て当たり前ですが、日本人でも専門業界で働かれている方の専門用語は分からないことは多々あります。


通訳者を選定する基準として必ず「あなたの専門分野は何ですか?」と聞くようにしましょう。

通訳の速度

次に重要なのが通訳の速度です。


これには、主に次の2つの違いがあります。

  • 同時通訳
  • 逐次通訳


結論から言ってしまえば同時通訳の方が速度は早いですが、一概に同時通訳が良いかといえばそうではありません。


一つずつ説明します。

同時通訳

同時通訳とは、外国語の話し手が話す内容を一度聞いたら瞬時に自国語に変換して話す通訳者の事を言います。


一般的には、大勢がいるセミナーや会場内でブースの中に入り、マイクを通して通訳した内容を聞き手に提供します。

ウィスパリング通訳

ウィスパリング通訳というのも、同時通訳の部類に入ります。


これは、自国語の聞き手のすぐ近くに位置し、外国語の話し手が話す内容を瞬時に自国語の聞き手の耳元でささやくように通訳する通釈者の事を言います。


同時通訳は、高い集中力と語彙力が求められるため、通訳するスピードは早いですがその分コストが高くなります。

※ちなみに筆者はこのウィスパリング通訳によるタイ企業と日系企業間の通訳実績があります。

逐次通訳

逐次通訳とは、外国語の話し手が話している間はメモを取り一区切りついたら自国語に変換して話す通訳の事を言います。


スピードは同時通訳に比べれば遅くなりますが通訳の精度は高まります。

通訳者の選定基準として

同時通訳はどちらかといえば大人数向けのため、一般的な商談や会議などの通訳であれば逐次通訳で十分かと思われます。


かつ、専門業界・用語に特化した通訳者を選定基準とされるのが良いかと思います。

なぜタイ語なのか

最近ではタイ人でも英語で会話できる人が増えてきました。


では、なぜタイ人とコミュニケーションを取るために英語ではなくタイ語なのでしょうか?


結論から言いますと相手の理解を得やすい母国語での会話だからです。


これは、日本人である自分自身に置き換えて考えてば簡単に理解できるのではないかと思います。


つまり外国語で話されるより日本語で話された方が聞き手はストレスがありませんので理解を得やすいですよね。


一般的なタイ人が英語を完璧に理解してるかと言われればバイリンガルでない限り、なかなかそういう人はいません。


タイ人でも英会話の時によくミスをすることがあります。


そのため、タイ人との会話の際には英語で話してあげるよりタイ語で話してあげるほうが理解を得やすいのです。

タイ人か日本人

よく、このような質問があります。

「タイ語通訳者には、タイ人と日本人どちらが良いでしょうか?」

つまり、質問者の意図は、下記のどちらに依頼する方が良いかを検討されています。

  • タイ人の日本語通訳者
  • 日本人のタイ語通訳者

これは、結論から言いますとタイ語と日本語のバイリンガルな人に依頼すれば良いという事です。


仮に、ここにタイ語と日本語のバイリンガルなタイ人と日本人のハーフがいたとします。


この人は、タイ人か日本人か言われればタイと日本の二重国籍を持っていればタイ人でもあるし日本人でもあります。


つまり、タイ語と日本語が十分堪能であればそこは問題にはならないと考えます。

現場の現実

しかし、実際の通訳の現場では私たち日本人からするとタイ人が通訳する日本語が分かりづらかったり、こちらが言っている内容をよく理解していない場合があって、現場が混乱することが良くあります。

仮にここに、同程度の通訳スキルを持つタイ人と日本人がいるとします。

  • 日本語があまり堪能ではないタイ人通訳者
  • タイ語があまり堪能ではない日本人通訳者

そういう場合は「タイ語があまり堪能ではない日本人通訳者」に依頼されることをおすすめします。


理由は、タイ語の話し手の意図を適切な日本語表現として話してもらえるからです。


日本語に堪能ではないタイ人では、日本人が理解する適切な言葉が思い浮かばない事があります。


タイ語に堪能ではない日本人の場合は、タイ語の話し手の内容を完璧に理解出来てなくとも話の意図を捉え日本人として理解できる適切な表現・配慮をして話してもらえるからです。


タイ人が話す日本語より、日本人が話す日本語の方が聞き手にとってストレスなく聴くことが出来ます。


ちなみに、日本人のタイ語能力を測るために実用タイ語能力検定という検定試験があります。


日本人の通訳者を選定される際は、こういう選定基準も参考にされるのが、良いかと思われます。

まとめ

以上をまとめるとこうなります。

  1. 通訳者の選定は、業界や専門用語に特化した通訳者を選定する。
  2. 一般的な通訳であれば逐次通訳で十分です。
  3. 迷ったときは、日本人の通訳者を選定しましょう。

以上です。


これからタイ語通訳者を選定される方の参考になれば幸いです。


次回は「タイ語の翻訳」について解説していきますのでお楽しみに。


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