タイのMBKでスマホ購入する際の注意点
■自己紹介
2012年よりタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。
今回は、私のこれまでの実体験を元にタイバンコクで有名なMBKでスマホを購入する際の注意点などをご紹介したいと思います。
私は今まで何度もMBKでスマホの買い替えをしてきましたので、これからMBKでスマホを購入される方はぜひ参考にしてください。
タイのMBKでスマホ購入する際の注意点 – リファービッシュ
タイでスマホを購入するなら、MBKが最も有名です。
iPhoneやサムスンだけでなくoppo、 Huawei、ASUSといったいろいろなメーカーのスマホが販売されています。
購入するだけでなく、お持ちのスマホを売ることやスマホが壊れたら修理もしてもらうこともできます。
ただ、基本的な注意点として携帯ショップの販売員が言う事を決して信用してはいけません。
MBK4階のそれぞれの携帯ショップでは、リファービッシュ(Refublished)品がよく出回っていますが、彼らは平気でリファービッシュ製品の事実を隠して販売しています。
素人の方は、リファービッシュ品か正規品かどうか見分けがつきませんので、修理した事実や中古品という事実を知らずに購入してしまいます。
リファービッシュ品とは、本来はメーカー再生品の事を指します。
つまり、新品を購入後に初期不良などでメーカーに戻された製品を、メーカーの厳しい品質基準を満たした点検整備を経て、改修された製品の事を言いますが、中にはメーカー以外の修理専門業者が改修した端末もあり、そういう製品の事をノン・ファクトリー・リファービッシュ品と言います。
- ファクトリー・リファービッシュ:メーカーの厳しい品質基準を経て改修された端末
⇨要は、メーカーによって保証された改修端末です。 - ノン・ファクトリー・リファービッシュ:メーカー以外の修理専門業者によって改修された端末
⇨メーカーによって保証されていない改修端末です。
そして最近のMBKで販売されているスマホの多くはノン・ファクトリー・リファービッシュで、彼らもその事実を隠して販売しています。
彼らの手元には、毎日数々の中古スマホが集まるので、故障したスマホの修理過程で部品同士やバッテリーを交換したり、要はそれぞれの部品の良いとこ取りをして、見た目や機能をまともに修理したスマホを店頭で販売しているのです。
一昔前では、本体がiPhoneだけどもOSがアンドロイドというスマホを販売していたのがMBKの携帯ショップなので、iPhone8plusにiPhone7plusのOSをインストールして販売している、といった事も十分にあり得る話です。
リファービッシュ品の一例 – OSが古いバージョン
ここからは、実際に私が経験した事実です。
最近私はiPhone6splusからiPhone8plusに機種変更しました。
iPhone8plusを購入するにあたり、ある店で2つのiPhone8plusを見比べました。
すると、同じ機種、同じOSのヴァージョンなのにも関わらず、一方のiPhone8plusには「True Tone」の調整機能がありませんでした。
この事実を定員に聞くと、店員も慌てて修理・整備の担当者に確認に行き、
私には「もう一方のiPhone8plusの方が完全だからこっちにした方が良い」と勧めてきました。
それでもいいと私はiPhone8plusの購入を進めましたが、念のためMacbookに接続して下記のように確認を進めました。
Macbook左上から「このMacについて」→「ストレージ」→「管理」→「iOSファイル」すると、下記画面の通りiPhone7plusモデルが表示されたのです。
iPhone8plusを購入したところiPhone7plusモデルのインストーラーが表示されました。
このように、携帯ショップ店の店員がリファービッシュ品ではなく正規のiPhone8plusだと言っていてもiPhone7plusモデル(このモデル番号(1661, 1784, 1785, 1786)は日本で販売されているiphone7plusのモデル番号です)のiOSがインストールされている事もあるのです。
リファービッシュ品の一例 – 中古品だけど新品同様
MBKで売られているのはスマホ本体だけの中古品ではなく、新品同様の箱に入った上ビニールまでしっかり施されている中古スマホもあります。
以前、私がある携帯ショップ店にiPhone6の中古を探していると尋ねたことがありましたが、するとお店の人はどこからか、新品同様の箱付きでビニールもしっかりカバーされているスマホを持ってきて私に見せつけてきました。
私がこれは新品かと聞いたところ「このように綺麗にして売っているんですよ」と言われたことがあります。
私はあまりの不自然さに購入しませんでしたが、こういうスマホがいわゆるリファービッシュ製品なのです。
それを新品として販売しているので、素人が見ても全く分かりません。
このように梱包がしっかりされているスマホは古い機種に特に多いです。
例えば、iPhone6やiPhone6sなどです。
タイのMBKでスマホ購入する際の注意点 – 価格
彼らもインターネットなどで売られているスマホ価格などを参考にして、同程度に価格設定をしています。
また、MBKのテナント同士の繋がりもあるので、どこの店に価格を尋ねても大体同じようような価格が返ってきます。
例えば、iPhone8s plus/64GB/ブラックの中古相場価格は2019年12月現在で、12,000〜13,900バーツです。
ちなみにNASA phoneのスマホ価格表が新品価格としてFacebookに掲載されているので参考にされてください。
タイのMBKでスマホ購入する際の注意点 – スマホ 修理
スマホの修理を出す時には、特に注意が必要です。
例えば、あなたが買ったばかりの新品のスマホをお持ちで、画面が割れてしまったため修理に出すとします。
すると、バッテリーはまだ新しいので、修理が戻ってきた時には他の機種から取り外した古いバッテリーに交換されている可能性があります。
修理後の自分のスマホを中を開けて見る人は誰もいないですし、元々の新品のバッテリーには名前を書いてあるわけではありませんので、バッテリーを交換されても誰も分かりません。
日本に戻ってから充電の減りが早い事に気付いても後の祭りです。
これはバッテリーだけに限らず、新品の部品は全てそのように交換されてしまう危険性があります。
実際に私を含め私のタイ人の知人も修理後の充電の減りが修理前と違うという体験をした話は何度も聞きます。
もしどうしてもやむ得ない理由でMBKの携帯ショップにスマホを修理に出すときは、修理の一部始終を見る覚悟で出す必要があります。
また、iPhoneでアップルケアに加入している場合は、iPhoneの修理のために本体を開けてしまうと、保証対象外となってしまいますので注意が必要です。
修理に出す場合は、メーカーの正規店に出すのが最も確実だと言えます。
MBKのスマホケース
MBKではスマホケースも大量に売られています。
最近では、スマホを購入するとサービスで透明のスマホカバーを付けてくれるところもあります。
最新機種に対応したスマホカバーが出るのも早いです。
またエアーポッズケースなども売られています。
MBK – NASAのスマホ
リファービッシュ品かどうかは分りませんが、タイ人の評判は「コピー品を販売している」とか、そのような悪い評判はないようです。
MBK – SIMフリースマホ
現在、MBKで売られているスマホはほぼ全てと言っていいほどSIMフリーのスマホが売られています。
何故なら、彼ら携帯ショップ店もSIMロックのスマホでは売れないため、SIMロックのスマホは買取していないのです。
数年前は、日本で購入したiPhoneと言うだけで買取を拒否する店がほとんどでした。
それだけ日本のiPhoneはSIMロックされているという噂が広まっていたのですね。
また、iPhoneに限り購入する前には、必ず本体のiCloudを解除しているかどうかは確認した方が良いです。
iCloudがログインされたままスマホを購入すると正常に使用する事ができません。
完全に初期化されていないスマホがもしあれば、その可能性はより高くなりますので、購入前はよく確認するようにしましょう。
まとめ
如何でしたでしょうか。
MBKの携帯ショップ店もビジネスでやっていますので、一般ユーザーからいかにスマホを安く仕入れ、それを整備点検や改修を経ていかにキレイに見せて高く売るのか、という事を基本としています。
そのためなら手段は選ばないというようなスタンスは昔も今も変わっていません。
携帯ショップ店の店員はお客さんといろいろな話をして友達になろうと親近感を持たせてきます。
それを快く感じたお客さんは、つい心を許してしまい店員の言っている事を信じて財布の紐が緩んでしまいがちです。
最近は、タイ人もテクノロジーを駆使して巧妙にリファービッシュ品を正規品として販売していますので、見破るのは非常に困難になりました。
購入して後になってから「この機種は何かが違う」と気付くことになり、時すでに遅しという状態となるのです。
ただ、そういうスマホでも良いという方は、普通に使えて安く購入する事が出来ますのでMBKの携帯ショップはおすすめです。
ご質問などある方は下記のお問い合わせよりご連絡下さい。