コロナ禍でのタイへの入国(2020年8月時点)
こんにちは、タイで生活しているNOSE YUJIです。
つい先日まで、日本へ一時帰国をしていましたが、在京タイ王国大使館が手配している特別便にて8月13日にタイへ入国することが出来ました。
今回は、その特別便に搭乗するまでに用意した書類やホテル予約などについて具体的にこちらの記事にまとめていきます。
これからタイへ入国をご検討されている方の参考になればと思います。
コロナ禍でのタイへの入国 – 入国対象者
筆者がこの記事を書いている時点(8月21日)での、タイ王国大使館から発表されているタイ国籍者以外の方のタイへの入国対象者は下記の通りです。
- 就労者
- 永住者
- タイ国籍を有する者の家族
- 就労者の家族
- 学生・留学生
- 医療行為を受ける目的で渡航する方
※8月12日にタイ民間航空局が発表しましたが、上記以外の目的でのタイへの入国は無期限に禁止されるとの事です。
コロナ禍でのタイへの入国 – 必要提出書類
はじめに、タイ王国大使館へ提出する書類を用意しなければなりませんが、下記の通り在京タイ王国大使館のホームページに掲載されています。
- パスポート顔写真ページ及び、再入国許可印が押印されたページ若くはビザのページ
- 記入済みの申告書(Declaration Form)
- 入国の理由を示した書類
- 就労者
- 下記の書類のいずれか一つ
- ワークパーミットのコピー
- タイ労働省発行のForm WP3(労働許可証の事前審査受理書)
- タイ投資委員会(BOI)が発行した証明書
- 下記の書類のいずれか一つ
- 永住者
- 在留証明書及び再入国許可証印のコピー
- タイ国籍を有する者の家族
- タイ婚姻証明書(配偶者の場合)
- タイ出生証明書(子供の場合)
- もしくはタイ国籍を有する者との親子関係を示す公的証明(親の場合)
- 就労者の家族
- 戸籍謄本
- 下記の書類のいずれか一つ
- タイ労働省発行の就労者の労働許可証
- タイ労働省発行の就労者のForm WP3(労働許可証の事前審査受理書)
- タイ投資委員会(BOI)が発行した就労者の証明書
- 学生・留学生
- タイ教育省の認可を受けた教育機関が発行した在学証明書もしくは入学許可証のコピー
- 親もしくは保護者と渡航する場合、親もしくは保護者は、その学生との関係を示す公的証明書(戸籍謄本等)を提示しなければなりません。
- 医療行為を受ける目的で渡航する方
- 日本の医療機関から発行された,タイで治療を受ける必要性が記載された証明書
- タイの医療機関から発行された,渡航者を受け入れて治療し,14日間以上の期間医療機関内で隔離を行うための場所を確保したことを示す証明書
- 近親者と渡航する場合は(最大3人まで)、渡航者との家族関係を示す公文書と、近親者も政府の定める基準やガイドラインに沿って14日間以上の期間医療機関内で隔離を行うための場所を確保したことを示す証明書。
- 就労者
- 滞在期間中の10万米ドル以上もしくはそれに相当する治療補償額の英文医療保険証
- 14日間隔離施設(ASQホテル)の予約確認書
書類の準備
まず始めに上記5点の書類を準備しなければなりません。
1〜3までの書類は、手元にあるパスポート及び書類、そしてタイ王国大使館のホームページからダウンロード可能な「Declaration Form」をプリントアウトして必要事項を記入するだけでしたので、簡単に済みました。
Declaration Formは下記からでもダウンロードが可能ですので良かったらご利用下さい。
⇨Declaration Form
問題だったのは、下記に説明する2種類の書類です。
4. 滞在期間中の10万米ドル以上もしくはそれに相当する治療補償額の英文医療保険証について
タイ王国大使館のホームページ上には下記のような記載があります。
海外医療保険証には新型コロナウイルス関連疾病治療費を付保することを確認し、明確に記載しなければなりません。
出典:在京タイ王国大使館
このような海外旅行保険はまだ一般的ではなかったため、とりあえず片っ端からインターネットで海外旅行保険を検索して電話で問い合わせをしました。
その結果、結論から先に書くとAIG海外旅行保険でオンライン契約をして、1営業日ほどでメールで英文付保証明書を送ってもらうことが出来ました。
他にも他社の海外旅行保険を検討しましたが、値段が高かったり、英文付保証明証の発行が遅かったりでしたので、安くて早く対応してもらえるAIG海外旅行保険で契約が出来て幸運でした。
保険契約期間は、タイ王国大使館のホームページ上にタイ滞在期間と同期間とされていますので、筆者はビザの有効期限日までの保険契約期間で契約しました(実際にそれでタイへ入国出来ています)。
ビザ有効期限前にタイ国内でビザを更新するつもりではいますが、それ以降も保険が必要なのかどうかは現時点では不明です。
下記は、AIG海外旅行保険の代理店ですので良かったらご覧下さい。
ちなみに、AIG海外旅行保険の保険料は、保険契約期間にもよっても異なりますので一概には言えませんが、筆者の場合では92,000円程です。
それでも、他社の海外旅行保険と比べ最も安かったのを覚えています。
また、クレジットカード会社でも航空券購入をクレジットカードで決済すれば海外旅行保険が自動付与するタイプの保険もあります。
航空券の代金をクレジットカードで決済する前でも、新型コロナウィルス関連疾病治療費を補償する内容が記載された英文付保証明書も発行してもらえますが、疾病補償額が500,000円までと、10万米ドル相当額には程遠い補償額でした。
ただ、タイ王国名古屋総領事館の方に聞いたところ、その他の保険と掛け合わせで申請することも可能なようですので、クレジットカードの海外旅行保険で500,000円と、その他の保険で10,500,000円程あれば申請は可能かも知れません。
あくまでも、最終的には申請されるタイ王国大使館の担当者による判断になるとは思いますが。
5. 14日間隔離施設(ASQホテル)の予約確認書について
上記5点の書類の中で、筆者が最も苦労したのがこちらの書類です。
何が最も難しかったかと言うと、特別便の運航日に合わせてホテル予約をしなければならなくて、しかも7月の時点では8月の何日に航空便が運航するかという発表が、予めタイ王国大使館からされていませんでした(今では9月何日に航空便が運航するか発表があります)。
そのため、タイ王国大使館から発表があるのと同時にASQホテルに直接電話を掛けて、その日に部屋が空いているかどうか確認しなければなりませんでしたが、争奪戦のごとくホテルの部屋の予約はあっという間に埋まってしまいました。
中でも、40,000バーツ以下のホテルは必ずと言っていいほど空いていません。
そこで筆者がした行動は、同時に2つのホテルを予約してしまう事です。
ただしその場合は、航空便がキャンセルされた場合に全額返金対応のホテルに限ります。
予約日は、予め8月上旬の適当な日を2つ予想しておいて、それぞれ2つのホテルに予約を入れてしまいます。
もちろん決済まで完了する必要がありますが、タイ王国大使館から航空便運航日の発表があったら、予約日の変更をホテル側に申し出します。
一方のホテルの予約が確定したら、もう一方のホテルの予約をキャンセルします。
こうする事で無事にホテル予約を取る事ができ、キャンセルした方のホテルの予約金も無事に返金されました。
実際、筆者は当初ホテルの予約日は8月14日として入れましたが、タイ王国大使館から発表されたのが8月13 日でしたので、ホテル側に即座に電話で変更を申し入れる事でホテルの予約を確定させました。
ちなみに筆者が予約したASQ14日間隔離ホテルの金額は40,000バーツでした。
書類の申請
必要書類が全て揃ったら最寄りのタイ王国大使館へ申請しますが、その方法は全てメールです。
書類は全て予めスキャンをしてPDFファイルにしておく必要があります。
また、書類のPDFファイルに設定するファイル名にも注意をする必要があります。
ファイル名は英語で、それぞれの頭に番号を付番する必要があります。
就労者の方の場合ですと下記のようになります。
- (1)Passport
- (2)Declaration form
- (3)WorkPermit
- (4)INSURANCE
- (5)ASQ Hotel Confirmation latter
この番号が付番されていませんと、メールで「ファイル名の頭に付番してください」との指摘メールが返信されますのでご注意下さい。
航空券購入の手続き
メールで必要書類を全て提出してから4営業日程で航空券の購入方法が記載されたPDFファイルが送られてきます。
そのPDFファイルの中に航空券購入専用のリンクがありますので、そこから日付を指定して航空券を購入することが出来ます。
筆者はタイ国際航空の8月13日便を予約しましたが、当初間違えてビジネスクラスの航空券を購入してしまい、慌ててタイ国際航空まで直接電話をして予約を変更してもらうことが出来ました。
ちなみに8月13日の航空券購入金額は下記の通りでした。
- ビジネスクラス :運賃¥186,500/空港諸税¥3,820/発券手数料 40米ドル(+税)
- エコノミークラス:運賃¥95,400/空港諸税¥3,820/発券手数料 40米ドル(+税)
航空券を購入しますと、航空会社から航空券購入確認書がメールで送られてきますので、それをタイ王国大使館へメールに添付して送信します。
すると、わりとすぐタイ王国大使館より念願のCOEがメールに添付で送られてきます。
航空券購入確認書及びCOEと、その他の書類は空港のチェックインカウンターに見せる必要があるので、プリントアウトしてご持参されるのをお忘れなく。
その他の重要書類
航空券とCOEを受け取ったら、それで終わりではありません。
他にもまだ重要な書類が下記の通り2つ残っています。
- 英文の搭乗可能健康証明書(Fit to Fly or Fit to Travel Health Certificate)
- 渡航前72時間以内に発行された英文のRT-PCR検査による新型コロナウイルス非感染証明書
これらの書類は、渡航前72時間前に発行した書類でないと認められないので「出発前に近くの病院で検査してもらってから用意すればいいか」と思っていたら大間違いです。
まず、新型コロナウィルス非感染証明書の発行に1営業日掛かります。
しかも、書類の受け渡しが土日の場合でも対応してもらえるかなども、事前に確認する必要があります。
渡航日に合わせて検査と書類の受け渡しに対応してもらえる医療機関を探して、事前に必ず予約をしておく事をお勧めします。
そのような医療機関をどこで探せば良いかというと、日本渡航医学会のホームページ上に「ビジネス渡航者向けのPCR検査および証明書発行協力医療施設リスト」が掲載されています。
下記にリンクを貼っておくので良かったらご確認下さい。
⇨ビジネス渡航者向けのPCR検査および証明書発行協力医療施設リスト
英文の搭乗可能健康証明書についても、同時に発行可能かどうかを確認する必要があります。
どこの医療機関も搭乗可能健康証明書の用意はないかと思いますので、こちらは事前に書類を用意して医療機関に持参される必要があるかと思います。
その書類は、在タイ日本大使館のホームページ上に掲載されています。
下記からでもダウンロード出来ますので良かったらご利用下さい。
⇨搭乗可能健康証明書
実は、この搭乗可能健康証明書の書式はタイのBIDIという病院の書式ですが、ここに日本の医療機関に記載してもらい押印して頂いても、タイへ入国する事は可能です。
タイへ入国後
飛行機の中は、感染症対策のため真ん中の席が開けられていましたが、席は満席でした。
スワナプーン空港へ到着し、飛行機から降りると係員に誘導される形で入国審査に向かう途中の歩くエスカレーターあたりで椅子に座らされます。
そこで全員の体温検査と書類の確認がされてから、入国審査に向かいますが、最後に一枚書類を書く必要があります。
みなさんはタイ王国大使館のホームページに掲載されている入国に関する必要書類の最後に下記のような記載があるのを覚えていますでしょうか?
全ての渡航者はタイ入国時にT.8 formを記入しなければなりません
出典:在京タイ王国大使館
筆者は事前にこちらの書類を用意して行かなかったので少々不安でしたが、入国前に配布してもらえる事が出来たので、事前に用意していく必要はありませんのでご安心下さい。
入国審査で最終的に書類を全て確認し、入国スタンプを押されて初めてタイへ入国が出来ます。
タイへ入国出来てから自由を感じたのも束の間、ホテルからお迎えにきたドライバーに声を掛け、感染症対策が施されたバンに乗り込みホテルまで連れて行かれます。
ホテルに入ると、ロビーでチェックインした後にドクターによるいくつかの書類へのサインを求められ、書類にサインした後に部屋へ通され、そのまま14日間(正確には16日間)の隔離生活が始まります。
コロナ禍でのタイへの入国 – まとめ
如何でしたでしょうか。
以前はタイ王国大使館より航空便の運航日が事前に発表されていなかったので、保険適用開始日の設定やホテルの予約、医療機関での新型コロナウィルス検査の予約など、運航日が判明しから全て同時並行で迅速に進めなければならなかったですが、今では航空便の運航日も掲載しているのでやりやすくなっていると思います。
タイへ入国する際に必要な書類をまとめると下記の通りになります。
空港のチェックインカウンターへ見せる必要があるので、必ずプリントアウトして持参する必要があります。お忘れなく。
- パスポート
- Declaration form
- 入国の理由を示した書類
- 海外旅行保険
- ASQ隔離ホテルの予約確認書
- 英文の搭乗可能健康証明書
- 新型コロナウィルス非感染証明書
- 上記1〜5を提出する事によってタイ王国大使館より発行されるCOE
そして今回、タイに入国するのに費やしたコストをまとめると下記の通りになります。
- 海外旅行保険:92,000円
- ASQホテル:139,000円
- 航空券:104,000円
- 医療機関での新型コロナ検査:36,600円
- 合計:371,600円
ホテルが40,000バーツのところで比較的安いところに取れたので、これでも安い方かと思います。
まだまだ渡航規制が厳しく、格安LCCの運航での入国も出来なくなってしまいましたが、早くこの状況が改善される事を切に望みます。
気軽に日本とタイを行き来出来るような以前の日常に戻ってほしいものですね。